2020.7.11 南房総ひきこもり家族学習会を開催しました。

これまで、統合失調症などの精神障害者家族による家族会活動として、定期的に学習会を行ってきました。昨年に起きた引きこもりをめぐる事件を機に、これまでの家族会に、新たにひきこもり当事者家族にも参加を呼び掛ける形で、学習会を開催。今年1月からは、ひきこもり家族だけの家族会を立ち上げ、学習会を行ってきました。

ひきこもり家族会としては、全国組織としてKHJ(全国ひきこもり家族会連合会)が精力的な活動を行っています。その千葉県支部であるKHJ千葉県なの花会(千葉市)の理事長で、認定心理士でもある藤江幹子氏が、先ごろ市内菜の花ホールで講師を務め学習会を開催しました。コロナ禍の自粛期間中のため入場制限15名で、2時間半にわたりお話しを聞きました。

主な内容

演題「ひきこもりからの回復に向けて 親の役割とコミュニケーション

  1. ひきこもり(不登校)を理解する
    1. ひきこもる事の意味
    2. ひきこもり状態を知る。
  2. 回復に必要な親の役割
    1. 大切な親の姿勢
    2. 親の無条件の肯定的関心が要
    3. 家が安心できる環境である
  3. 親子のコミュニケーション
    1. 親の言葉(正論・批判・指示・命令・干渉・激励など親の価値観を押し付けない。
    2. 対話を続ける(肯定する、関心を持つ、会話のリソースを増やす)
    3. 親子の会話が出来るようになるために:声掛け/快話/ノーが言える/本音が言える
  4. 他人との関わりの工夫
    1. 親が社会(家族会・支援機関など)と繋がる・親子で動く
    2. 第3者との関わり ― 1対1から
    3. 社会への入り口―居場所・デイケア・ボランティア・サポートステーション・中間就労など 
参加者の感想
  • 20代の子の父親:
    正論で子供を説得してきたが、本人はよくわかっていても、できないから苦しんでいるということがやっと理解できました。
  • 40代の子の父親:
    世間体を気にして、親自身が周囲とのコミュニケーションをおろそかにしてきた。それが悪循環で子供にも影響しているのかもしれない。
  • 20代の子の母親:
    悩んでいるのは自分だけじゃなかったとわかって安心できた。息子がいっていることをもっときちんと受け止めるべきでした。同じ悩みを持つ家族がいるというのはとても心強い。出来れば互いに励ましあっていきたい。

なお、次回の開催は9月を予定しています。参加ご希望の方は下記へ「参加希望」とメールをお送りください。開催通知をご案内します。氏名・電話・住所もお願いします。

受付メールアドレス:sodan@npo-nanohana.jp

ページトップへ戻る