シトラスリボンと私

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シトラスリボン(結び方)

コロナウィルスの影響で、私がいま利用している作業所でも、本来の売り上げに重要なアイテムである革細工や貝細工の販売が落ちています。他にも外部からの委託やリサイクルの仕事がありますが、全般的に仕事が少なくなっているような気がします。

そんな折に、館山市役所から突然依頼の仕事が入りました。内容は「シトラスリボンプロジェクト」という運動で使われているリボンの制作です。この運動のことは別のブログでも扱っていますが、コロナウィルスにかかった方や医療従事者への差別をなくすために、そうした偏見や差別を耳にした愛媛の有志が今年5月に始めたそうです。

愛媛特産のかんきつ類(みかんやすだち、ライムなど)にちなみ、シトラス色のリボンを身につけて、「ただいま」「おかえり」の気持ちを表す活動です。 リボンやロゴで表現している3つの輪は、「地域」と「家庭」と「職場(もしくは学校)」です。

いま、この運動は日本全国に広まりつつありますが、館山市では市の健康課の職員の方が声を上げ、市長も賛同してくれたそうです。そして市の職員全員(約770人)が着用しようということになり、リボンの制作についてなの花会に問い合わせがありました。作業所では、さっそくリボンに携われる職員や利用者が集まり、リボンの結びの練習を始めました。慣れないものなので、一つ作るのにも時間がかかり、みんな苦労していました。グル-プホームの世話人さんたちにも手伝ってもらったり、家に持ち帰って友達と一緒に作ったりと、みんなで手分けをしました。リボンはストラップ用のひもを付け、プロジェクトの説明を書いたメモと一緒に袋に入れて完成です。

ある程度の数がまとまると、その都度市に納めに行き、数日後にはようやく目標の800個を作り終えることができました。その後、この取り組みが一般紙の地方版や地元の房日新聞でも大きく取り上げられ、利用者の一人としてとてもうれしく思いました。市では、市のホームページでも手作りリボンの動画を紹介したりして運動を広げていくそうです。

乳がん撲滅のシンボルマーク

私は、リボン運動のことについて興味がわきました。調べてみると始まりは欧米が起源と言われています。

これまでよく知られているのが「ピンクリボン」。乳がん検診の早期受診を目的として世界規模で広まっています。世界共通のリボンもあれば、発症した一部の国だけのものもあるようです。今回のシトラスリボンは、たぶん日本だけのものだと思います。他に主なものでも以下のような種類があります。

・レッドリボン
エイズで命を落とした人たちへの追悼
・オレンジリボン
子どもの虐待防止を伝える啓発
・グリーンリボン
移植医療普及のためのシンボル
・ブルーリボン
大腸ガン治療の情報発信と啓発活動
・ホワイトリボン
複数のテーマがある
・イエローリボン
障害を持つ人の自立と社会参加を願う
https://allabout.co.jp/gm/gc/51038/ リボン運動の一覧
https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/27338.pdf さまざまなリボン運動

今年発生した新型コロナウィルスによる被害は世界的規模になりました。オリンピックの開催が延期されたり、緊急事態宣言が発令されたり。現在までに国内の感染者が9万人近く、このうち亡くなった方は1600人を超えています。今回は、リボンづくりに携わったことで、色々なリボンの意味や運動が古くから行われてきたことを知ることができました。

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