このブログでは、NPO法人なの花会の相談員による日々の支援活動の現場で考える様々な事柄や、当事者の方の体験談などをご紹介していきます。

サブカテゴリー:支援の現場から / 体験談のご紹介

胸のつっかえ棒

今年の年賀状には「疫病退散」「無病息災」を願う思いが

新型コロナの緊急事態宣言が8日に発せられて以来、新規感染者数の勢いはいっこうに衰えそうもありません。国内の感染が確認されてからちょうど1年、いつもの華やいだ年明けとは違った思い、複雑な心境で新年を迎えられた方も多いのではないでしょうか。新年に頂いた年賀状は、どれもコロナを憂(うれ)い、一刻も早い終息を祈る文章がつづられていました。 … 続きを読む

不動の心

チヒロ

            2021年元朝の千倉瀬戸浜海岸(井上指導員撮影)

明けましておめでとうございます。

指導員のチヒロです。今年もよろしくお願いします。
なの花会では、精神・知的・身体に障がいのある当事者の方の就労支援や、安定した日常生活に復帰するためのお手伝いなどをしています。
年齢層も20代から60代と幅広く、私達指導員も当事者の方に寄り添い、一人ひとりの個性溢れた感性を伸ばし、笑顔でいられる環境作りを心掛けています。
作業所では、外部からの委託、オリジナル小物制作、リサイクルなど様々な種類の仕事がありますが、私は主に革を素材にしたアクセサリー商品を作っています。 … 続きを読む

アールブリュット -生(き)の芸術-

「人知れず表現し続ける者たち」(Eテレ・7月19日放送)というタイトルが気になって録画しておいたものを最近やっと見ました。精神障害を持つ日本のアーティスト達の特異な表現を追ったドキュメントです。

2017年秋にフランス・ナント市で開催された日本人のアールブリュット展 (すずき万里江の絵に見入る女性)

それらの作品は「アールブリュット=生(き)の芸術」というジャンルで呼ばれ、もとはスイスの精神科医療を受けている患者さんたちの描いた絵を、フランスの画家が注目したのがきっかけです。「伝統的な美術教育や権威、流行などに影響されず、自身の衝動のままに表現された造形芸術」といわれています。そんな定義が必ずしも定まっているというわけでもなく、日本では障害者によるアート作品というイメージが定着しているようです。 … 続きを読む

精神疾患とリテラシー

国立保健医療科学院 所蔵貴重書 – 貴重統計書「流行性感冒(1922)」挿絵

今年の初め「中国武漢市で発生した原因不明の肺炎…」と伝えられた時は、まだ他人ごとのようでした。それがひと月もすると、日本中のあらゆる活動が自粛という事態に。そして「世界の新型コロナウイルスの累計感染者数が1000万人を超え、死者は50万人を超えた」と、つい先日のニュースは報じていました。アメリカやブラジルなど欧米諸国では、感染の勢いはおさまる気配がない状態。

こんな事態にもかかわらず、アメリカではどうして感染予防のためのマスクをしない人が多いのか、ということが昼のワイドショー番組で話題になっていました。そもそも大統領自らがマスクをしようとしません。当初は、世界保健機関 (WHO)でさえ、「健康な人はマスクをする必要はない」「マスクに感染症予防の効果はない」と言っていたぐらいです。

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